L65という型番と共に・・・JUBAL(ジュバル):JBLスピーカー

昔オーディオが全盛を迎えようとする頃、JBLは今ほど気安い存在ではありませんでした。当時学生だった私たちにはちょうどベンツのような存在だったのです。
その名前を聞いただけで「すごいなぁ」と言い、店頭や喫茶店などで鳴っていれば「これがJBLか」といつまでも耳を傾けたものです。

その頃JBLは家庭用にはLというシリーズ名と愛称が付けられていました。たとえばこのスピーカーはL65という型番と共にJUBALと呼ばれていました。
私たちは名曲喫茶でコーヒーを飲みながら「L100の愛称は?」「センチュリー」というような他愛もないクイズを出し合いました。結構シリーズが多かったのでクイズになり得たのです。


JBLのすごいところはやはり基本をしっかりと押さえた上でどんなジャンルの音楽でも聞かせてくれるところにあるのです。
ファンダメンタルを支えるウーハーの音の太さと重さは独特のもので、この音は現在に至るまでJBLの独壇場と言っても差し支えないでしょう。
これだけなら国産にも可能なのですが、JBLのウーハーは音楽の中心帯域である中低域を非常に忠実かつ魅力的に聞かせてくれるのです。しかも十分な余力を持ってミッドレンジにバトンタッチします。


このミッドレンジがまた秀逸で、妙にカンカン・カーカーした音色でなく音楽を明るく張りを持って再生します。
そしてこの頃にデビューしたホーンツィーターの077が高速で濡れたような高域をワイドな指向性で聞かせてくれます。
077が新しいとやや耳に付くところがあるのですが十分にエージングがされておりますので実にニュートラルに鳴っております。